片手にドーナツ、心に花束

西部劇、マカロニウエスタン、ときどきアメコミ。

【ネバダの決闘】

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FACE OF A FUGITIVE

1960年。監督ポール・ウェンドコス。主演フレッド・マクマレイ。音楽ジェリー・ゴールドスミス。

過去・犯罪歴を偽って、らららー、などと暮らす世間に溶け込み生きていこうとする、まっとうになろうと努力する、西部劇にはよくあるパターンである。もちろんそれはそれでいい。大事なのはそのパターンをどう描くかだ。いかに初めて見たかのように描くかだ。西部劇にかぎったことではないが。

銀行強盗をミスったラースンは刑務所へ護送中に弟に助けられ、自分のことは自分でできる、などと弟を説教するが弟は保安官と撃ちあいになって死んでしまう。面倒なことに保安官も死んでしまったのでラースンは保安官殺しの罪までかぶって逃げるはめになった。逃亡中の汽車で相席したアリスという女の子と親しくなり、なんだかそのままアリスと同じ駅で降りてキンドレイという男になりすましたのだった。さてどうすっかな、行く宛もなくふらついてると保安官が数人の男たちともめていて、逃亡中のくせにラースンは保安官を助太刀するのであった。西部の男である。で、助けた保安官リレーは先のアリスの伯父様で、すなわちリレーの姉がアリスのママで、ママ・エレンは美貌のバツイチなのであった。するとやはりラースンは手配犯で偽名のくせにエレンとダンパでいい感じになり、お金がないから手配犯で偽名のくせに保安官助手になるのである。

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映画「ネバダの決闘」より

保安官リレーにからんでいたのはウィリアムスという悪徳牧場主で、公共の土地をここはオラの土地じゃあ、などと勝手に有刺鉄線で囲み、囲むたびにリレーが外しまたウィリアムスが囲むの繰り返しなのであった。リレーは堅物なので命の危険があろうとも許さないのである。ラースンは本来ならすぐに町を出るつもりだったが、殺人犯が町に潜んでいるかもしれん、ということでその犯人の手配書が届くまで町は封鎖されてしまったのである。もちろん殺人犯はラースンのことで、やべえじゃん、ってなってたわりには仲良くなった保安官リレーとウィリアムスの争いに参加するなど現実逃避ともとれる行動を選択するのであった。

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映画「ネバダの決闘」より

若き日のジェームス・コバーンがウィリアムスの子分役で出ている。リレーによって外された有刺鉄線をせっせと張り直したりするのだが、ラースンと小競り合いになって体中を有刺鉄線巻きにされるという醜態をさらしている。また、アリスがとても可愛い。わたし13歳よ、などと意味もなく年齢を5歳も誤魔化してみたりたまらない。個人的には「ペーパームーン」の女の子に匹敵するのではないか、そこまで思った。西部劇はあまり子役は活躍しないので稀なことなのだ。なのでアリスがラースンになついていくと、そのオッサンは犯罪者ですぞ!などと思ってしまう。いい人だけどラースンが犯罪者なのは事実ですから。最後はエレンとさらにいい感じになるんだろうな、そう思うと死んだ弟が不憫でならない。

それじゃあ読者諸君、毎日は愉しいだけじゃない。哀しいだけじゃない。がんばらない!怠けないこと!では失敬。