明日会おうよベストな体調で

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【ミズーリ大平原】

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PONY EXPRESS

1953年。監督ジェリー・ホッパー。主演チャールトン・ヘストン。音楽ポール・ソーテル。

 

ポニー・エクスプレスとは、馬による速達郵便配達サービス事業のことである。セント・ジョセフからサクラメントまでの約3000キロは駅馬車だと約25日かかるのだが、ポニー・エクスプレスは8日から10日で配達していたという。

 

で、こんな話さ。

1860年、南北戦争が始まる少し前、バッファロー・ビルことコディとワイルド・ビル・ヒコックは駅馬車生みの親と言われるラッセルから、ミズーリ州セント・ジョセフからカリフォルニア州サクラメントまでのルート開拓を指示されたのであった。ウィリアム・ラッセルはそのルートで、ポニー・エクスプレスを開通させようとしていたのであった。

 

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映画「ミズーリ大平原」より

 

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映画「ミズーリ大平原」より


時を同じくしてカリフォルニア州の独立を目指す動きがあり、彼らにとっては東海岸と西海岸が繋がってしまうと困るのであった。

こうしてコディはワイルド・ビル・ヒコックらと共に、カリフォルニア州独立を目論む連中、さらにはネイティブたちに行く手を阻まれながらもポニー・エクスプレス事業を成功させようと奔走するのである。

 

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映画「ミズーリ大平原」より

 

配達する騎手たちはちょっとしたヒーローだったのである。

バッファロー・ビルは実在したガンマンで、後にワイルド・ウエスト・ショーを立ち上げた男である。彼がポニーエクスプレスに関わったのも史実で、ルート中の駅建設に貢献し、そのまま騎手として活躍した。だが劇中とは違い当時まだ15歳であった。

もう一人、ワイルド・ビルもまた実在したガンマンである。デッドマンズ・ハンドで有名な男だ。彼は騎手ではなく、ルート上の休憩所の管理者だったらしい。

映画ではものすごく苦労して事業を開始したのだが、結局は1年半ほどで倒産したらしい。電信網が大陸を横断したからである。だがポニー・エクスプレスは神話、伝承としてアメリカ人の心に宿りつづけているようだ。

映画よりアメリカ史の話になってしまった。

でも、まあ、いいか。このような史実を踏まえて映画を見れば感慨深いものがあるだろう。たぶん。西部劇は西部開拓時代の知識を吸収して鑑賞するとより楽しめる。

 

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映画「ミズーリ大平原」より

 

それじゃあ読者諸君、毎日は愉しいだけじゃない。哀しいだけじゃない。では失敬。

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