今週のお題「わたしの好きな歌」
THE真心ブラザーズ/待ち合わせ
1991年のアルバム「あさっての方向」に収録されている曲だ。ずいぶんと古い。高校生の頃から未だに聴いてるのって、真心、エレカシ、ピーズ、岡村靖幸くらいだが、特に真心が好きかと問われるとそうでもないのだが、それはどれも等価な存在だからで、じゃあ、その中で最も好きな曲はどれか、となると決めるのは難しい。とはいえ難産の末に「待ち合わせ」を選んだ、というわけでもない。わりとすんなり思いついた。
当時、この曲の情景が自分にはとてもリアルに響いたからだろう。べつに彼女が働いていて、僕はだらだらしていた、というわけではない。というか高校生である。だらだらしていてもいいのである。でも最後の三行のフレイズは僕にはリアルな心情だった。冴えないヤローだな、と思う。当時のぼくはただただ何かを期待するだけだった。とくに何かをするわけでもなく、だから何も起こるわけないのに、スペシャルなことが起きると期待するだけの毎日だった。
真心ブラザーズは今でも好きなのだが、実はより多くイヤホンから流れてくるのはYO-KINGのソロアルバムのほうである。このブログでもこっそり引用している。でもこの真心の曲はふと口ずさんでいる。帰り道、夕闇に殺されそうになったときに口ずさんでいる。今も昔も冴えないヤローであって、性懲りもなく期待ばかりしてみたり、というわけだ。
厚い雲が低く ぼくの上にたれこみ
まさかあの上に青空があるなんて思えない
家にいるのもあきたよ
君との待ち合わせ ただ待つぼくさ
ぼくはだらだら過ごしてる
その間君は働く
だけど日が暮れて会ってみると
元気なのは君のほうさ
たいくつな毎日アタマ使い過ぎ
生身の君と早く話がしたいよ
ささいな出来事 必死になって話せば
君には伝わるさ 暗く落ち込んだ気分
気づかないふりで君は笑ってる