明日会おうよベストな体調で

西部劇、マカロニウエスタン、ときどきアメコミ。

【荒野の大活劇】

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Vivi o,preferibilmente,morti

1969年。監督ドウッチオ・テッサリ。主演ジュリアーノ・ジェンマ。音楽ジャンニ・フェリオ。

 

野球ブログが忙しくてこちらの更新が進まない。時間がない、というのは三流のエクスキューズらしいが、僕は三流以下なので気にせず言う。時間がないのだ。まあいい。


とんでもない傑作である。

というのは言い過ぎだろうか。だが傑作なのだから仕方がない。ジェンマがとにかく光り輝いているのである。邦題の「大活劇」に偽りなし、と言えなくもない気がする。知らんけど。

 

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映画「荒野の大活劇」より

 

で、こんな話さ。
東部で胡散臭い生活をしていたモンティ(ジェンマ)に遺産相続の話が舞い込んでくる。相続の条件は一つ。不仲である弟のテッドと半年間生活すること。

というわけでモンティはテッドがいる西部に向かうわけだが、ストーリーはモンティとテッドがやいのやいのしながら半年間一緒に暮らす、というわけではない。

正直なところ支離滅裂である。彼らはどこに向かっているのだろう?と思ってしまった。だが、そんなことは関係ない。吉本新喜劇好きとしては拍手喝采のボケ連発である。


東部では多額の借金をしているモンティは借金取りに捕まり自分の家で逆さ吊りにされてしまう。そこへ30万ドルの遺産相続の話が突然に舞い込むわけだが、借金取りが態度をコロッと変える。それでもう爆笑。このマカロニに捉えられたよ。

 

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映画「荒野の大活劇」より

 

車で西部に向かう途中にモンティはバーンズという男を乗せてあげるのだが、暇つぶしにポーカーで勝負することになるが、次のカットではバーンズの車に乗せてもらってるモンティに立場が逆転している。教科書のような編集である。

とまあ、このようにお約束のような笑いがこれでもかと乱れ撃ちである。
家はなくなってしまったものの、半年間二人でじっとしてれば遺産が入るというのにそうはしないのである。銀行強盗を企画する。駅馬車強盗を企画する。資産家令嬢を誘拐して振り回される。令嬢に恋をする。列車強盗を企画する。

などなど、先が見えないストーリー展開である。

 

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映画「荒野の大活劇」より


マカロニウエスタンというジャンルは再評価の際に色んな付加価値がついてしまって、タランティーノ登場でB級映画の再構築が実行され、それはそれでいいのだが、そのおかげでこの時代にマカロニウエスタンを気軽に見ることができているわけだが、どうもジェンマは置き去りにされてるような気がする。いかん!まあ、だからどうしたということもないのだが。

 

それじゃあ読者諸君、毎日は愉しいだけじゃない、哀しいだけじゃない。では失敬。

 

同監督・主演コンビによるマカロニ。こちらのジェンマもステキです。

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