片手にドーナツ、心に花束

西部劇、マカロニウエスタン、ときどきアメコミ。

【荒野の七人・真昼の決闘】

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The Magnificent Seven Ride!

1972年。監督ジョージ・マッコーワン。主演リー・ヴァン・クリーフ。音楽エルマー・バースタイン。

もはや前三作とは関係のないクリス。ただ同じ名前というだけのクリス。でも過去に旧クリスと似たようなことをしてきた新クリス。もはや訳がわからないクリスは今は保安官になっているのであった。しかもクリスは女子とイチャイチャしているのである。そんなクリスなんて見たくないのであった。「農民の友」と呼ばれたクリスはもういないのであった。とまあ、もはや「荒野の7人」でもなんでもなくなっているのだが、意外と楽しめる。割りきれば楽しめる。だってリー・ヴァン・クリーフだもの。
人生に必要なのは、一歩前に踏み出す勇気と、ほんの少しの妥協である。

で、強盗の罪で捕まえた18歳の若僧シェリーを、そいつのママと自分の嫁さんに懇願されてまだ若いからと無罪放免にしてしまったことでクリスの人生は大きな転機を迎える。かつての仲間ジムに、いつもの感じの人助けをしてるから手伝ってよ、デ・トロをやっつけるのを手伝ってよ、と頼まれるも日和ったクリスは断ってしまうのだった。そのくせ元新聞記者ノアの、伝記を書かせてという依頼には、どうせ誰かが俺の伝記を書くわけだしな、などと自己評価高めの思考回路で承諾するのである。そんなこんなで温情で見逃してやったシェリーがあっさりと再び強盗をやりやがって逃亡の際にクリスの妻をさらい殺してしまう。へヴィーである。

なかなかいつもの感じにならないが、心配は無用だ。そろそろだ。シェリーを追跡途中にクリスとノアはジムと仲間たちがデ・トロ一味にやられて変わり果てた姿を見つけるのであった。そこにはデ・トロに取り入るもジムと相討ちになったシェリーの死体まであって、目的を失ったクリスはジムの意志を受け継ぐことにするのであった。男子全滅で女子ばっかになってしまった村を救うことにするのであった。

そしてお約束のメムバー集めだが、ここまでで尺を使っているので安易に都合よくメムバーは集まる。てめえで捕まえた古い知人スキナーらを刑務所で一気に仲間にしてしまうのである。てめら、村の女子とは一線を越えるんじゃねえぞ!などと暴君めいたことを言いながら自分はしっかりと越えてるクリス。ずるいクリス。妻を殺されたばかりのくせにもうローリーと再婚か、っていうクリス。やはり最後まで悪人にしか見えなかったクリス。

敵のボスであるデ・トロがラストバトルまで出てこない展開のせいか村人を救う7人、というお決まり感が弱い。いつものようにバタバタと仲間が死んでいくが、僕は哀しくなんかなかった。最後は遂にクリスが村を立ち去ることなく留まって保安官として、いきなり二児のパパとして生きていくことを決断する。ああ、とりあえずこれで最後なんだなと思わせるラストではある。実際、これで終わったしね。

それじゃあ読者諸君、毎日は愉しいだけじゃない。哀しいだけじゃない。では失敬。

 

↓これまでの荒野の七人。

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